アベノミクス特区とは～黒田日銀初会合の金融緩和策とは～安部首相「３本の矢」

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４月４日、遂に黒田日銀の初会合が開かれました！
（金融政策決定会合）

⇒金融政策決定会合とは
原則月１～２回行われる、
日本銀行の政策委員会が集中的に金融政策について話し合う会合。

・基準割引率および基準貸付利率（公定歩合）
・金融市場調節の方針
・経済・金融の情勢に関する基本的見解
などについて話し合う。

今回は世の中に出回るお金の量を対象とした金融政策が決定した。




アベノミクスという言葉が盛んに使われだして数ヶ月が経ち、
しばらく続いた円安相場（アベノミクス相場）から
円高に傾いてきていたときにこの黒田日銀の大胆な発表があったのは
良いタイミングですね。

（日銀による２％の物価目標導入は、
３本の矢の内の「大胆な金融緩和」に該当）


一時対ドルで９２円台まで下がっていたのが、
何とわずか２時間弱で９５円台にまで上昇していました。


（これにより日経平均にもプラスに働き、
特に不動産関連の株価は上げが目立ちました。）




具体的な内容としては、
「量的緩和」の導入を柱とした「量的・質的金融緩和」を行うというもので、
日銀が国債などの資産を積極的に買い入れることが決定されています。

この「量的・質的金融緩和」によって、
資金供給量（マネタリーベース）を２年間で２倍の約２７０兆円に増やし、
２％のインフレ（物価上昇率）目標達成を目指します。

実際の流れとしては、
・金融機関から買い入れる長期国債の年限を延長
・上場投資信託(ETF)と不動産投資信託(Jﾘｰﾄ)の年間約１兆円買い増し
が行われる模様。




今回の黒田日銀の新たな金融緩和策には欧米市場も驚いたそうで、
次元の違う金融緩和は、
「想定以上の内容」だったようです。


また、欧米市場では既に「織り込み済み」という見方が強まっていた中、
金融政策決定会合で黒田日銀の本気度が示されたことに対し、
市場アナリストも評価しているとのこと。


ちなみに、英フィナンシャル・タイムズでは、
「クロダが市場を急襲」と題した速報を掲載したみたい。


「3本目の矢」大胆な金融緩和策
黒田日銀初会合　金融政策決定会合



しかし物価上昇を目指すために行われる「金融緩和策」への
期待感が強まる一方で、
「グローバル化に伴う生産コストの低下や、
日本の人口減少問題など、物価を下げる要素は多い」
と否定的な見方もあります。

更に
「日銀の政策変更は、
参院選までに経済を上向かせたい自民党政権に協力したもの。
政府に大きく譲歩した」
とも分析されていますので、
実際に今後日銀がどう動くかはわかりません。

これから先、
日銀が掲げる２％の物価目標が達成されるかには注目です。
（一応達成されるまでは金融緩和が続けられるらしいです。）






また、アベノミクスに関連したものとして、
４月３日にはアベノミクス戦略特区が提案されています。
（３本の矢の内の「成長戦略」）


アベノミクス戦略特区とは、
外資系企業を呼び込んだり、
農業の輸出競争力を強化するための「特区」
（東京に作られる）

この特区は、
政府の「産業競争力会議」で
慶大教授の竹中平蔵という民間議員が提案したもので、
安部首相が主導する諮問会議を作って、

・海外からの人やモノの流通を促進
・法人税の優遇措置・規制の見直しによる輸出拡大

などを行い、日本経済の国際的な競争力の強化をはかることが狙い。


「アベノミクス戦略特区」の特徴は、
これまでの特区制度とは異なり、
地方の要望に基づいた規制緩和や優遇措置を、
政府主導に改めるということ。

アベノミクス特区



産業競争力会議では、
「アベノミクス戦略特区」の中でも、
輸出用の農産物を生産する農業関係者支援のための
「農業輸出特区」などの設置が求められました。


政府側も「面白い提案だ」と回答しており、
総務省など関係省庁は具体策を検討して、
４月中旬にも対応方針を出す予定です。

６月にまとめる成長戦略の目玉になる可能性が高いでしょう。




■用語
・アベノミクス
安倍晋三首相による経済政策の通称。

・３本の矢
「機動的な財政出動」「大胆な金融緩和」「成長戦略」の組み合わせ。

「大胆な金融緩和」では、
日銀による２％物価目標が導入された。
「成長戦略」では、
新しい市場や産業を作り、成長に繋げる戦略を６月をめどにまとめる。


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タグ：アベノミクス 特区 黒田日銀 金融政策決定会合 ３本の矢